お金の学校 ~富裕層への道~

学校では教えてくれない家庭のお金の話を実践を通じて解説します

難しい「社会保障制度」を簡単にわかりやすく解説します!

 このページでは私が社会保障について解説します。私が提案する、「稼げるやり方」には必須のページではありませんので、興味がない方は私が考え出した日常の中でできるお金を稼ぎ出す方法をどうぞご覧ください。

 

maeken.hatenablog.com

 

 

社会保障とは

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 社会保障と聞くとアレルギー反応が起こる方もいらっしゃると思います。私も以前は何が何かわからず拒絶さえしていました。しかしです!!「社会保障」というのは言葉がなにを指すのか明確でなく、そこに輪をかけて学校でも、大人も、誰も教えてくれなかったから難しいのであって、社会保障の中身というのは一言で表すならば「私たちの生活守り隊」なんです。いまいち分かりにくいよというツッコミが聞こえてきそうです。
 社会保障とは世の中が殺伐とした社会にならないようにするための安全装置です。

 

社会保障は日本人に馴染みやすい


 説明を聞くと、納得できますよね。現代日本人は以前より助け合いの精神が薄れているという薄っぺらい報道を耳にしますが、日本人は非常に優しく、他人想いな民族であると思っています。なにより、今このブログを読んでいらっしゃるあなたは、そんな優しい、誇り高い日本人の中でも特に思いやりにあふれている人物でいらっしゃることでしょう。


 そんな日本人ですから、社会保障の精神というのは、スッと理解できるはずですし、助け合うことは当たり前じゃないかと思われる方がほとんどなはずです。日本人と社会保障はとても馴染みやすいのです

なぜ、日本人は「社会保障」が苦手なのか

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 「分かりにくい」ことに尽きると思います。悪いのは、義務教育でしっかりと社会保障の役割を教えていないことです。

 「社会保障」が何かを知らない大人が大量生産され、大人たちが知らないので子供たちに教えることができない。教えることができないだけならまだしも、メディアの影響を受け、誤った理解を伝えてしまう。そして、その誤った理解は決して訂正されることなく、社会保障を知らない大人が生産される。

 日本人のほとんどは社会保障に目をつぶって生きているのです。私も日本人の一人として耳が痛いですが、これが現実でしょう。

 

苦手なままでいいのか?


 教育が悪いことは分かった。では、どうすればいいのか。私が、文部科学大臣であれば、明日にでもトップダウンで「社会保障」についての教育の在り方を考える会などという勉強会を立ち上げるのですが、一市民ですからそれは不可能です。


 このブログで分かりやすく、しかも、中立的な立場で「社会保障」を解説し、読んでいただいた方が増えていき、「社会保障」が教育でも必要じゃないかという機運が高まることを目的にしています。また、メディアの一方的なデータの偏った解釈で国民を誘導しようとする姿勢に対して、NOを突きつける市民を増やせるといいなと思っています。

 

社会保障の全体像 ~わかりやすく~


 社会保障とは、社会保険、公的扶助、公衆衛生・医療、社会福祉という4分野から構成されています。難しい言葉が並んでいますね。それぞれ個別に解説してもよいのですが、ここは分かりやすく解説をする。このページを見て下さっている方に、社会保障の全体像を理解していただいて、ゆくゆくは日本国民が皆、社会保障への知識を持っていただくということを目的にしていますので、安心してくださいね。

 

4分野のうちの3分野を一気に説明します


 公的扶助、公衆衛生・医療、社会福祉について軽く解説します。メインの部分ではないので、社会保険へ読み飛ばしていただいても構いません。 

 

公的扶助


 公的扶助というのは「生活保護」だと思っていただいて大丈夫だと考えます。「すべて国民は文化的で最低限度の生活を送る権利を有する」というやつを根拠にしています。たしかに、生活保護の不正受給などといった社会問題もありますが、どうしても働けず、貧困に陥ってしまった方を税金で救うというのは社会全体の安定性を考えると悪い話ではないと個人的には思います。もちろん、不正受給をする輩は断じて許してはならないと思います!!

 

公衆衛生・医療


 公衆衛生・医療というのは、感染症が蔓延しないようにしたり、病院や医療者がすくない地域へ対しても医療を提供したりしている行政の取り組みのことです。後に、詳しく説明する社会保険の中にも医療という分野があり、「お金」というものを軸にブログを展開している以上、ここも詳しい説明は避けたいと思います。ただ、お医者さんや看護師さんを代表とする医療従事者の方は日々努力をされていますし、保健所や行政の医系と呼ばれる方々も、住民のために、「他利」の精神で頑張っておられます。いつもありがとうございますという気持ちでいっぱいです

 

社会福祉


 社会福祉というのは、社会的弱者である児童、障碍者、妊婦、高齢者への手助けを目的にしています。これらの方々に資本主義の原理をそのまま応用してしまっては、淘汰されるのは明白ですから、これらの方々に税金を投入して、守る(守るというと上から目線なようで嫌なのですが、ほかにいい言葉が見つからないので断腸の思いで使わせてもらいます)という理念なのです。未来を担っていく子供たちや子供を産む妊婦さんへ税金で期待をかける。こういった理念のもとに税金が使われることは私は誇らしくさえ思います

 

 残りの1分野、社会保険


 世の中を安定した社会にしている「社会保障」の一分野として「社会保険」があります。どちらも「社会」という言葉がついていて、名前が良くないなーと思うのですが、名前の通り「保険」です。東京海上●●とかAIG●●とかの保険と一緒です。入院したり事故に遭えばお金がもらえる保険です。社会保険も民間の保険も仕組みはほぼ同じで、保険者(言葉は悪いですが、お金を集める人)が公的機関なのか民間企業なのかという違いだけです。

 

 「保険」といえば、運悪く事故に遭ってしまった、病気になった場合にお金が貰えますが、その反面、(シンプルな掛け捨ての保険であれば)事故に遭わなければ、病気にならなければお金は返ってきませんよね。「私は事故に遭っていないからお金を返せ!」などと言っている方がいれば、可笑しいなと思いますよね。その感覚で読んでください。「保険」である以上、お金を貰える人と貰えない人がいて当たり前ですよね。

 

社会保険」は財源が変わります

 

 ここまで、社会保障という大きな仕組みの中の3/4を見てきました。紹介した3分野の財源は税金です。所得税、消費税、住民税などと徴収されている税金です。


 しかし、これから下で話をします社会保険という1分野だけは財源は「社会保険料」というものです。その名の通り「保険料」であって「税金」とは全く異なります。給与明細を見て「税金高いな~」と思っているあなた!給与明細上は「税金」よりも「社会保険料」が圧倒的に多く取られています。徴収されたお金の行き先が違うことを分かっておく必要があります。税金と社会保険料は似て非なるものです。それを知っているだけでニュースの聞こえ方も変わってきます。

社会保険の理念・ミッション


 これは、民間企業のの保険を掛けるのと同じ理由です。
 世の中には、病気やケガで医療や介護が必要な状態になること、年を重ねること、解雇などたくさんのリスクが潜んでいます。これらのリスクに巻き込まれたくて巻き込まれる人はいません。しかし、不幸にも巻き込まれてしまう人がいるのも事実です。さらに、その不幸に巻き込まれる確率は誰でもそれほど変わりません。


 ほんの少しの運の違いで社会から脱落してしまうようなことが無いように、この日本に生きている以上、リスクは平等に存在するという前提のもとに、国民みんなで保険をかけてちょっとだけ運悪く、リスクの憂き目にあったしまった人を助けようという発想なのです。

 

社会保険とは具体的になに?


 社会保険には、医療保険、年金保険、労災保険雇用保険介護保険があります。簡単に説明すると、病気に備える医療保険、働けない年まで生きてしまうリスクに備える年金保険、仕事中のけがに備える労災保険、解雇されてしまうリスクに備える雇用保険、介護が必要な状態になってしまうことに備える介護保険があるのです。

 

医療保険

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 病院にかかれば、多くの方は窓口では3割負担となっています。これは、普段から医療保険として病気に備えて保険料を払っているので、残りの7割は保険料から支払われているのです。もし、医療保険が無ければ、今払っている約3倍のお金を窓口で支払うことになります。

 花粉症の薬やコンタクトレンズの処方を受ける程度ならよいかもしれませんが、盲腸のように入院や手術が必要なるほどの病気になってしまえば、家計への打撃は計り知れません。病院への支払いで破産ということが無いように、医療保険があるのです。

 

労災保険雇用保険


 これは、仕事や通勤中に怪我をしたり、仕事を辞めた経験がない方にはなじみがありません。労災保険は事業主(雇い主、会社)が払っており、雇用保険は事業主と労働者がともに払っています。あなたの給与明細にも雇用保険を払った痕跡があるはずです。
 労災保険雇用保険は払ったことにさえ、気付いてない方も多いですが、払った保険料を返してほしいなどと考える方はいないと思います。明日通勤中の電車が横転するかもしれない可能性は誰にも平等にある訳で、不幸にも事故に遭ってしまったり、不幸にも失業をしてしまった方に使うというのはよくできたシステムだなと感じます。

 

金保


 「年金」と呼ばれますが、立派な「保険」なのです。生きている間はずっと働いていて食い扶持を稼げればいいのですが、医療が発達した現代ではそうもいきません。そこで、働けなくなってしまうまで長生きしてしまい、貧困になってしまうリスクに備えるのが年金保険なのです。(断っておきますが、まるで長生きするのが悪いみたいな言い方をするじゃないかとの意見を頂きますが、私は個人的には高齢者の方にはお世話になっていますし、長生きしてほしいと思っています。)

 

 65歳になったお祝いで年金が支給されるわけではありません。あくまで、長生き→体が弱って働けない→貧困とならないようにするものなのです。


 この年金保険ですが、社会保険の中で最多の支出額となっています。医療費の高騰!40兆円などとよくニュースになりますが、それ以上です。


 戦後の高度成長期には平均寿命も今より短く、高齢者も少なく、若者も多くいました。経済も右肩上がりで成長していましたので、保険料の増額よりも給料が上がるという構図で国民の納得も得られやすかったと思います。しかし、経済も停滞しており、給料が上がる見込みもない現在の状況では、この問題を何とかしなくてはなりません。

 

介護保険

  介護保険につきまして、別リンクにて、考え方と現状に対する意見をまとめましたので、考え方の参考にしていただければと思います。

maeken.hatenablog.com

 


社会保険の現状


 最初にあくまで「保険料」ということをお話ししましたが、現在、社会保険制度は収められている保険料よりも支給している額のほうが多い赤字状態です。つまり、保険の体をなしていません。年金が崩壊するなどと言われますが、もう崩壊しています。では、その赤字を埋めているのは何かというと税金です。税金が保険料の足しに使われているのです。

 

このままでいいのか社会保険


 我々は「保険」をかけているわけですから、支給する基準が不公平では納得がいきませんよね。感情的に最も支持を得やすいのは年金保険へメスを入れることではないかと考えています。年金保険のところでも説明しましたが、金保険は長生きをする→体が弱って働けない→貧困という貧困を生まないための装置であり、65歳の誕生日プレゼントではありません。

 

年金へのメスを ~減額はしてはいけない~


 年金保険へのメスを入れるというと必ず、「年金の支給額を下げる」という議論が出ますが、私は年金の減額は逆効果だと思っています。年金の支給額を下げるとなれば、私たちがとる行動は貯金を今以上にするでしょう。年金が信用ならなくなるからです。そうなれば、日本経済は全く回らなくなります。単純に言えば世の中にお金が回るから経済は上向くわけで、貯蓄からは経済効果を産みません。

 

年金の支給に年収や資産額の制限を

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 年金保険の理念に立ち返れば、解決策は見えてきます。最終的には長生きをする→体が弱って働けない→貧困という貧困を無くせばいいわけです。ということは、答えは単純で「お金を持ちの高齢者には年金は支給しない」とすればいいわけです。「保険」という性格からも、貧困を防止するという性格からも、最も支持を集めやすいのではないかと思います。お金持ちの高齢者もお金は尽きてしまう…そうなれば、しっかりとした年金が受け取れる。こうすることで誰もが安心できるのではないかと思います。

 

最後に

 

 私たちが生きている現在の日本には先人たちが知恵を絞り出して作り上げた世界に誇れる社会保障があるのです。しかし、今の社会保障で充分でないことも確かなようです。充分でないことへの改善を求めることは国民としてやるべきことです。さらに、もし、改善が無くても自分の身は自分で守るという姿勢を持つことも重要です。


 しかし、その身の守り方はあまり教えてもらえません。もちろん、特殊な能力や資格があってお金を稼ぎ、自分の生活を守ることができる方はいいでしょう。実際は私も含めてそうでない人が大多数です。だからこそ、このブログを通して私が行っている自分の身は自分で守る方法を紹介しています。このブログが1つの社会保障になればいいなと思っています。すべての方法は下のリンクで明かしていますので、ぜひ参考にしてください。

 

 

maeken.hatenablog.com

 

 

 このページは改定を加えていきます。
 最終更新日:2017年10月3日